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越境

ローカルからローカルへ、境界を飛び越えることを恐れない越境者と、その地に根を下ろし営みを続ける人々が交錯し、熱を帯びた摩擦から新たなアイデアは生まれます。国境なき社会を生きる時代。国を越え、地域間で連動し、新たな文化経済圏モデルをつくる。アジアに開かれたローカル・ハブが誕生します。

Next Commons Lab加賀では、古来より湯場として多くの旅人を迎え、様々な文化を取り入れてきた歴史的な背景を現代へとアップデートする形で蘇らせ、アジア一帯を視野に入れた新しい文化経済圏の創出を目指します。加賀、台湾などに拠点をつくり、ローカルとローカルを繋ぎ、各地のリソース=人材、知恵、技術、資源などを交換しながら、よりオープンで密接なネットワークを構築します。


Pick Up Project

①Eizo Workshop

「映画館(シネコン)のない加賀市で、改めて住民と映像との関わり方を考える」というテーマを掲げ、アーティスト木村悟之とキュレーター/メディアアート・アーカイブの研究者である明貫紘子が進めるプロジェクト。
「Eizo Workshop」は4つのメイン・プロジェクトで構成されています。
1つ目は、ポップアップ映画館みたいな形で上映会をする「ポップアップ・スクリーン」プロジェクトです。作品について語り合う機会が生まれるように工夫しながら仕掛けています。加賀市内だけでなく、金沢や能登、東京でも実績ができました。
つぎに、郷土映像や郷土資料を集めてデジタル化、公開までする「モモモモンタージュ」プロジェクト。今は、加賀市の超限界集落地の大土町で展開中です。
3つ目は、中・高校生を対象にした映像制作ワークショップ「エキゾチック・フューチャー」です。そして、最後は加賀市片山津温泉ゆかりの科学者である中谷宇吉郎、考古学者の中谷治宇二郎のファンジン「イグアノドン」の発行です。

Start: 2018年3月
Member: 木村悟之(アーティスト、映像制作)、明貫紘子(キュレーター、メディアアート研究者)
Website: https://www.eizo.ws/

 

②現代版北前船プロジェクト

江戸時代中期に始まり、かつて日本の物流を一手に引き受けていた北前船。彼らの特徴は単に物を運ぶ“運送業”に留まらず、各地域の持つ文化や商品を自分たちで積極的に外に運び出したことにあります。その姿は時に“動く総合商社”と例えられるほどでした。
この説明をすると“加賀市の商品を市外や県外に売っていく”というイメージを持つ方も多いのですが、実際はもう少し踏み込んだことに取り組んでいます。例えば加賀市には⼭中漆器や九⾕焼など様々な伝統⼯芸が産業として成り⽴っていますが、単にそれらの商品として問屋的に外へ販売するということではなく、新たな商流を⽣み出すことを⽬的に歴史ある産業へ敬意を払い新しいアイデアで再編集し、別アングルからの価値を⾒出したいと考えています。
まずは第⼀弾として 2018年5⽉に⼭中漆器の素地となる⽊⼯と植物を掛け合わせたプロジェクト「ARABIKI(あらびき)」を発表しました。最近では、地元企業との連動を⽬的に「花とベンチの町」という家具の試作を始めました。また、他産地の⼯芸品もこの地へ紹介することを⽬的に沖縄県のやちむんという伝統的な陶器を加賀へ持ち込んだりと、様々な取り組みを同時多発的に⾏なっています。

Start: 2017年12月
Member: 藤永晋悟
Website: https://aandko.jp/

 

③茶産地再興プロジェクト

加賀市には、江戸時代から続く茶畑がいまなお残っており、それは打越製茶農業協同組合(打越製茶)の方々が共同で管理されています。茶産地再興プロジェクトでは、長い歴史を守り続ける打越製茶さんのアイデンティテイを、現代(いま)の人にどうやって伝えていくかということが命題です。
具体的には、①打越製茶さんの商品パッケージのデザインリニューアル ②打越製茶さんが強化したい栽培時無農薬有機栽培「加賀の紅茶」の販路拡大 ③蔵に眠る1年を過ぎた紅茶の販売企画、という活動を通して、まずは打越製茶さんを広く認知していくことに注力しています。
②と③は、「茶図(ちゃず)」というお茶ブランドを作って、打越製茶の加賀の紅茶を仕入れて販売しています。 取引先や消費者の生の声を拾えますし、自分のブランドにすれば、宣伝活動のフットワークも軽くなります 。

Start: 2017年10月
Member: 直地はるみ
Website: https://www.associepd.com/

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