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世界を拡張しよう

世界は広く、あなたの想像を遥かに超え、広がっています。たくさんの人と出会い、異なる文化に触れ、この世界の広さを感じ、学び知ることで、自らの限界は容易に押し広げることができます。ここは多種多様な人々による、あらゆる挑戦の場となり、どんな立場や境遇にあっても、アイデアをカタチにするチャンスがあります。自由な挑戦は、このまちの経済や人の流れを少しずつ変化させ、やがてあなたの住む世界そのものが拡張し、新たな社会の実現に一歩近づくことができるでしょう。

Next Commons Lab湖南では、異なる文化や世界を認め合い、多様な人々が自由に挑戦することのできる社会を目指します。
滋賀県湖南市は、かつてより東海道の宿場町として栄え、交通の要衝として多くの旅人を受け入れてきた歴史があります。現在は第二次産業によってまちが支えられ、工場で働く人材として多くの外国人が暮らし、その人口比率は県内トップです。グローバル化が進む社会における、移住者を含めたまちとコミュニティのあり方を模索すること。世界の広さを知り探求することによって、個人や社会はより柔軟になり、発想の限界は大きく拡張されるでしょう。
その土地の歴史や風土、慣習や文化に捉われることなく、たとえ小さくても自由なアイデアではじめるプロジェクトやビジネスを応援します。

Pick Up Project

①タピオカ研究所

湖南市は滋賀県でも外国人の割合が多く、特にブラジル、ペルー、東アジアからの移民が多い地域です。彼らに共通して馴染みのある食べ物がタピオカ(キャッサバ)。日本ではタピオカティーとして知られていますが、主食として調理されたり、クレープの生地としてスイーツになったり、また工業製品の原料としても用いられることがあります。この万能食材タピオカの可能性を極め、ルーツを問わず湖南市民すべてのソウルフードとなるような食品やレシピの開発を通して新たなコミュニティやマーケットの開催など、移民の方でも広く活躍できる機会を創出できればとはじまった、タピオカ研究所。
現在は、市内のブラジル人農家さんより仕入れたキャッサバ芋を購入。簡単に美味しく食べられるよう加工調理した上で、認知拡大と販路開拓を進めています。キャッサバ芋は、小麦粉のように粉としても使える食材で、しかもグルテンフリー。健康面においても可能性を感じています。タピオカ研究所の活動を通して、湖南市のキャッサバ芋を知って食べてもらえることで、外国人労働者の居場所や、やりがい、雇用機会の創出に繋がったらと考えています。

Start: 2019年05月
Member: 柴崎寛子

 

②地域の資源を掘り起こす総合商社(編集者/ディレクター)

地域にある様々な資源を調査・発掘し、その魅力を引き出し、編集的な視点でのディレクション、プロデュースを通して新たな価値を生むことを目指したプロジェクト。
まずは地域のひとたちに取材し、フリーペーパーをつくって発信する、カンタンにもらえるものは、人の記憶にも残りません。最終的にゴミとなるのは、とても悲しいもの。だからまずは、配らない、見に来てもらうフリーペーパー「ははのへそ」を発行。『まるとしかく』に展示しました。どうしたらゴミを出さず、地域の智慧を伝えられるだろうかと着任以降、模索を続けました。
日々の暮らしのなかで、ご近所の方に教えてもらったり、助けてもらったりすることがいっぱいあります。地域のおばあちゃんの言葉や手から直に教わることで、おばあちゃんたちの心も一緒に伝わってきます。そもそもフリーペーパーの役割は伝えること。そう、紙媒体にこだわる必要はない。地域のみなさんの生活の智慧や手仕事を伝えるために、口伝という形を選びました。すると、話し手さんたちのエネルギーをそのまま届けることができます。編集って、結局はプロデュース。だからこそ、講座をプロデュースして、編集業務の「MOMOシュッパン」として地域の魅力を伝えていきます。

Start: 2018年11月
Member: 近藤桃子
Website: http://marutoshikaku.com/

 

③伝統野菜「弥平とうがらし」事業承継

湖南市下田地区の伝統野菜「弥平とうがらし」を加工・販売する、株式会社fm craic(エフエム クラック)を事業承継しました。協力隊着任後すぐに立ち上げた『湖南ヒンディー語講座』がきっかけで代表の一人、佐々木さんと出会い、2019年11月から事業のお手伝いをするようになりました。
その後、創業者2名が家庭の事情で事業の継続が難しくなり、事業を引き継ぐことを提案されました。創業者の「別の人が続けてくれることで、湖南市の人たちが『湖南市の特産品』として認知し、誇りに思ってくれることが何より大切」との言葉に背中を押され、事業を引き継ぐことを決意。
2020年12月21日に株式譲渡の調印式がありました。現在は、生産者が市内に数件ほどしかいません。業務拡張のために、生産量を伸ばし、製品開発も積極的に行い販路を拡大していく予定です。

Start: 2021年1月
Member: 釘田和加子(コーディネーター)
Website:
http://www.fmcraic.com/
https://kodawari.in/archives/52341

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